スウィンギング・ロンドンとは
スウィンギング・ロンドンとは、イギリスでは「黄金時代」とも呼ばれて、若者文化が開花し、ロンドン全体が活気に溢れた1960年代のことです。
但し、厳密にいつからがスウィンギング・ロンドンに該当するか、という点については明確にすることが難しく、50年代終わりには既に始まっていた、という人もいます。
この頃のロンドンの勢いは世界を圧巻し、アメリカでは「クール・ロンドン」と呼ばれ、若者がイギリス文化に憧れる傾向もありました。
音楽界ではビートルズが旋風を起こし、音楽文化に大きな変化をもたらしますが、ロンドンの服飾文化=ファッションも、世界的な注目を集めます。
スウィンギング・ロンドンの若者は、特権階級への反発意識や反体制意識に溢れていました。
そのような精神が根底にあったので、ファッションにおいてもハイファッション以前に、庶民のお洒落が著しく進化しました。
この時期に登場したのが、ミニスカートブームやモデルのツィギー、デザイナーではマリー・クワント、そして若者文化全体を先導したジョン・スティーヴンなどです。
同時期のアメリカでは、ヒッピー文化、サイケデリック文化などを掲げた若者が、自由と快楽を求めて大きなムーブメントを起こしましたが、イギリスでも若者のエネルギーが爆発し、新しい文化が相次いで形成された時期であったと言えます。
そこで、この時代について、より細かく見ていくことにします。