モッズ(The Mods)
1950年代後半から、若者たちの間で新しい文化が自然形成されました。
それが、「モッズ」です。
第二次大戦後のの若者は、若者独自のスタイルというものを持っておらず、また自分の稼ぎを自分で使う以前に、家族のために使っていました。
それが、新しい時代には懐に余裕が出てきて、若者は自分のお金を自由に使えるようになったのです。
こうして、若者たちが新しいスタイルを模索し始めました。
1960年代にはモッズ文化が更に成熟し、若者は主にカーナビーストリートやキングスロードといった、若者ターゲットのブティックが点在する場所で買い物をし、ナイトクラブで夜を過ごし、スクーターで移動するというスタイルを確立しました。
メンズファッションでは、主にイタリアのファッションとアメリカのアイビー・ルックに代表されるような、洗練されたスタイルを取り入れ、自分たちなりにアレンジしました。
またこの時代にはマリー・クワントがミニスカートを考案し、モッズ世代の女性に人気を得るようになります。
モッズは、1960年代のイギリス文化の中枢にあったといえます。
そして世界中が彼らのスタイルに注目するようになったのですが、モッズ世代が年を取り、家族を持つようになると、その文化自体が衰退していきました。
しかし、その後世界中でモッズ文化の再来が頻繁に訪れるなど、ファッション史にとって、貴重な文化遺産になりました。