サヴィル・ロー(Savile Row)

近現代のイギリスの紳士服を語るのに「サヴィル・ロー」の話は欠かせません。

サヴィル・ローとは、仕立て屋が集結した道の名前で、日本語の「背広(せびろ)」は、サヴィル・ローが訛ってできた言葉です。

サヴィル・ローにある紳士服店では、王室の男性やお金持ちの紳士たちが顧客になり、多くのスーツを仕立てていました。

サヴィル・ローでは、18世紀頃、仕立て屋が集まってきて、紳士服店のコミュニティを形成していました。

そこは、洗練されたエレガンス、伝統という言葉が相応しい所で、「テイラー(仕立て屋)の場所」として世界的に有名でした。

ですから、世界中の紳士たちが自分の服を仕立ててもらうために、ここに集まってきたそうです。

時は流れて20世紀、近現代に入っても、伝統的なイギリスの紳士服を求めて、チャーチル元英国首相、チャールズ皇太子などがここでスーツを仕立てていますが、一方で、若い世代は徐々にサヴィル・ローの紳士服から離れていく傾向が強まりました。

それは、大量生産が可能になり、安い既製品でも品質が十分であることなどが、理由になっているのでしょう。

ですから、多くの仕立て屋が、サヴィル・ローから撤退したといいます。

それでも、イギリスの歌謡曲には、度々「サヴィル・ロー」という言葉が登場し、イギリス人にとっては、現在でも定番の地域として知られています。

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