ニュー・ロマンティック
80年代前半に全盛期を迎えた新しいスタイルが「ニュー・ロマンティック」と呼ばれるもので、イギリスやアイルランドのナイトクラブで、そのムーヴメントが起こりました。
この時代には、それまで流行の主流にあったパンクファッションに反発意識を感じた若者が、真逆のスタイルを追求するようになります。
ヴィヴィアン・ウエストウッドとマルコム・マクラーレンも、パンクからニュー・ロマンシズムにシフトし、彼らは初めてのコレクションで、17世紀のパイレーツ・ルックをテーマにしました。
それ以後、パイレーツスタイルはトレンドになります。
このパイレーツスタイルに代表されるような、時代を感じさせるコスチュームが、この時代の若者に受け入れられたのです。
また、「ニュー・ロマンティック・グラマー」と称されたのは、ダイアナ妃が1981年の結婚式の時に着た、ウェディングドレスです。
フリルをふんだんに使った豪華なメレンゲドレスは、究極のニューロマンとして、当時のアイコニック・ドレスになりました。
普段使いでは、フリルを多くあしらった長袖のブラウス、軽騎兵スタイルのジャケットなどが愛されました。
ニューロマンティックの影響を深く受けたミュージシャンとして、頻繁にデヴィッド・ボーイの名前が挙げられます。
彼は16・17世紀のスタイルをモチーフに、鼻筋を通したはっきりしたメイクをし、若者のムーヴメントを先導します。