ジョン・スティーヴン(John Stephen, 1934年8月28日~2004年2月1日)
日本では、ジョン・スティーヴンと聞いてもピン来る人は少ないのではないかと思います。
しかしイギリスでは、スウィンギング・ロンドンを先導したデザイナーの一人として、大変大きくその名が残っています。
勿論、冴えないカーナビーストリートを華麗に変身させた人物であることに間違いありませんが、更に付け加えると、彼は全盛期のカーナビーストリートで、自分の店を6店舗も所有していたのです。
スティーヴンは、メンズアパレルのデザイナーとしてキャリアをスタートさせていましたが、後に事業を拡大し、レディースウェアをオープンし、フランチャイズ店をロシアとアメリカにオープンし、更に故郷であるスコットランドにアパレル会社を設立しました。
しかし、1975年に、自分の作品を全てを、ヴィクトリア&アルバート博物館に寄付し、彼は次に、ヨーロッパ大陸から洋服を輸入するようになりました。
今度は輸入した衣服を全英のチェーン店で販売する仕事を始めたのです。
彼はファッションのメジャーシーンからは姿を消したかのようでしたが、最後までファッション業界に居続けました。
そして2004年の2月に、亡くなります。
2005年、ウエストミンスターの市議会が、カーナビーストリート1番地に、スティーヴンの功績を称えるプレートを設置しました。
こうして、彼の名は、永遠に英国ファッション史に残ることになりました。